ケーキを作っているときに好きなもの
音
ふんわり泡立った生地の中に粉をふり入れたとき、かすかに泡のつぶれるシュクシュクという音…
色
チョコレート生地とメレンゲを混ぜ合わせるときのマーブル模様卵を泡立てていくとき、黄色からやさしいクリーム色に変わっていく生地の色
香り
焼きたてのクッキーの香り焦がしたバターの香り、果物の焼ける香ばしいかおり
西陣の帯問屋で生まれ、子どもの頃から、日常の暮らしの中で、気負わず黙々と美しいものを生み出す職人さんたちを見てきたせいでしょうかずっと憧れてきたのは、菓子職人なのです。自宅の一角に小さな工房を作ってお菓子作りをすることを選んだのもそのせいかもしれません。正直な材料で高価になりすぎず子どもたちがお小遣いを握りしめて買いに来てくれるそんなお菓子を作りたい。ひとくち食べてほっこりにんまり。冷蔵庫の中にあると少し幸せな気分になるそんな日々の暮らしの中のお菓子を今日も明日もおばあさんになってもずっと作り続けていけたら幸せです。
anemone – 梅原のりこ子どものころから独学でケーキ作りを始める。大学卒業後、京都市内の洋菓子店に菓子職人として勤務。結婚・出産を機に、一時製作から離れるが、その後、製菓学校や個人主催のケーキ教室などに通い、製菓衛生師を取得しつつ、あらためてケーキ作りを学ぶ。2005年より飲食店への卸、個人注文受付、イベントやマルシェへの出店をスタート。現在、自宅を工房に改装し、卸と個人注文をメインに営業中。